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B’z松本孝弘さんをultra応援!~豊中市凱旋公演の裏側~

皆さんこんにちは!
2024年5月25日、26日に、豊中市の名誉市民であるB’z松本孝弘さんの2度目となる凱旋公演が、豊中市立文化芸術センターで開催されました。
今回は、松本さんを名誉市民に選定した経緯と、凱旋公演に合わせて開催した松本さん応援イベントの様子や裏側をご紹介します。


豊中市の名誉市民

名誉市民と一口に言っても、定義や選定方法は、それぞれの自治体によって異なり、実際に選ばれている人もさまざまです。(過去の市長や議員、著名人などなど)
豊中市では、2024年6月時点で、3人の名誉市民を選定しています。

1人目は、ノーベル物理学賞を受賞された、故 南部陽一郎さん。
平成23年(2011年)9月7日決定

2人目は、「男はつらいよ」などを制作された、映画監督の山田洋次さん。
平成28年(2016年)6月1日決定

3人目が、グラミー賞を受賞された、B’zの松本孝弘さんです。
令和2年(2020年)2月26日決定

豊中市における名誉市民は、平成23年に制定した豊中市名誉市民条例に、
「社会の発展に卓越した功績があり、広く市民が郷土の誇りとして敬愛する者」「市民又は本市にゆかりのある者で、公共の福祉の増進、学問、芸術等の文化の進展又は産業経済の振興その他の社会の発展に貢献した者」と規定しており、豊中に対する市民の愛着と誇りを高めることに寄与された方を選定しています。

松本さんを名誉市民に

ここで、松本さんと豊中との関わりについて、ご紹介します。
松本さんは、旧豊中市民病院にお生まれになり、梅花幼稚園、市立上野小学校と幼少期を豊中市で過ごされました。その後、ギタリストとしての活動を経てB’zを結成し、ボーカルに稲葉浩志さんを迎えメジャーデビュー。平成31年(2019年)4月発表の「オリコン平成ランキング」では累積売上8,262.4万枚を記録し、平成No.1アーティストとなりました。
個人の活動としても、平成11年(1999年)ギブソン社から、世界で5人目、日本人初のレスポール「シグネチュア・アーティスト」に選ばれ、平成23年(2011年)には、ラリー・カールトンとの共作アルバム「TAKE YOUR PICK」が第53回グラミー賞を受賞されています。グラミー賞は、日本人初のポップス部門での受賞であり、世界的なギタリストとしての栄誉に輝きました。
そんな日本を代表するトップアーティストである松本さんが豊中出身であることは、地元では有名でしたが、当時は今ほど多くの方々に知られているわけではありませんでした。
そんな中、平成28年(2016年)に成人式の企画委員となった5人の新成人から、市にゆかりのある方から新成人へのメッセージをいただけないかという提案があり、候補として松本さんの名前が挙がりました。企画委員の1人で市の職員が、松本さんの所属事務所に企画委員の思いを伝えたところ、なんとお返事が。快く承諾してくださり、翌29年1月の成人式式典会場で、松本さんからのメッセージを紹介させていただきました。

同年、今なお豊中市のB'zファンの間では伝説として語り継がれている「B’z SHOWCASE 2017 -B’z In Home Town-」凱旋公演が豊中市立文化芸術センターで開催され、さらに、同年「広報とよなか」11月号のリレーエッセーのコーナーに、幼少期の豊中での思い出が綴られたエッセーを寄稿いただきました。

広報とよなかリレーエッセー(平成29年11月号)

音楽を志す学生のために

その後、松本さんから、過去にステージで使用していたスピーカーキャビネットのサイレントオークションの収益金を、未来ある若者のために寄付したいとの申し出がありました。
寄付金の使途については、「音楽を志す学生を応援したい」という松本さんのご意向を踏まえ、市内の軽音楽部のある(※)7つの高校に対し楽器や必要機材の購入費用とすることとし、平成30年3月に贈呈式を行いました。
以降も継続的に寄付をいただいており、現在も活用させていただいています。

楽器贈呈式での記念写真
「愛のバクダン」の演奏で盛り上がる贈呈式

(※)7校は、桜塚高等学校、千里青雲高等学校、豊島高等学校、刀根山高等学校、豊中高等学校、大商学園高等学校、梅花高等学校。現在は、履正社高校が加わり8校となっています。

B'z松本孝弘さんを名誉市民に選定!

音楽活動における功績はもとより、ホームタウンとして豊中に関わり、思いを寄せてくださっている松本さんは豊中市の誇りであり、名誉市民として選定する議案を豊中市議会に提出。
令和2年(2020年)2月26日、豊中市議会本会議において、満場一致で議決されました。
その直後に、市職員が市役所前で号外を配布し、市民の皆さんにお知らせしました。
ありがたいことに、この号外はファンの方からも多数のお問い合わせがありましたので、市のHPに掲載しています。

市役所前で号外を配る様子

また、同年の広報とよなか4月号には、名誉市民特集記事として、裏表紙からの見開きで松本孝弘さんをご紹介しました。

令和2年広報とよなか4月号裏表紙
令和2年広報とよなか4月号特集記事

母校での名誉市民称号贈呈式

同年の7月5日。母校である上野小学校に松本さんをお招きし、名誉市民称号贈呈式を行いました。

母校の上野小学校

当時を懐かしむように校内を見学された松本さん。教室の窓から街の景色を眺めながら、幼いころの記憶を確かめているようでした。
当日は、長内繁樹豊中市長から、豊中市名誉市民証及び、名誉市民章を授与しました。
さらに、記念品としてギター型のトロフィーと名誉市民の名刺、市内軽音楽部の高校生たちからのメッセージと動画をお贈りしました。
また、記念に手形を取らせていただきたいという市側の無茶な要望にも快く承諾いただきました。
この時にいただいた手形は、皆さんに自由に見て触れていただけるような形に加工し、現在は市役所に設置しています。

市内の軽音楽部の高校生たちからのメッセージと動画

松本さんからは、「この度は名誉市民に選出して頂き本当に嬉しく、かつ身の引き締まる思いでおります。今後も故郷豊中に貢献させて頂けます様、音楽の道に一層精進してまいります。」とコメントをいただきました。

翌年の市制施行85周年にあわせ、いただいた手形やゆかりの品をより多くの人に見ていただけるよう、市内様々なイベントへの出張展示を企画しました。その際、過去の広報誌の特集記事を集めた冊子や、「B'z松本さんに憧れてギターを始めたマチカネくん」のギターストラップを作成し、配布を行いました。

2度目の凱旋公演が実現

令和6年(2024年)5月。夢にまで見た松本さんの2度目の凱旋公演が実現しました。
前回の凱旋公演はB’zとしてであり、まだ名誉市民ではなかった頃でしたので、名誉市民の松本孝弘さんとしては初の凱旋公演となります。
来られるファンの皆さんに少しでも喜んでいただきたいという思いで、豊中市においても様々な催しを企画しました。
凱旋公演までの1か月は松本さん応援月間として、阪急豊中駅を降りてすぐの豊中市魅力文化施設に、松本さんの手形や色紙などを期間限定で出張展示しました。また、市民の方からの寄せ書きコーナーも設置したところ、当日までにいっぱいになりました。

また、豊中市役所では、松本さんゆかりの楽曲を放送。
日頃は豊中市歌やクラシック曲が流れるお昼休みに、アップテンポのギター音が響き、来庁された市民の皆さんや職員に凱旋公演が近づいていることを印象付けました。

〜放送楽曲一覧〜
5月13日~5月17日
「#1090 ~ Million Dreams ~」「Urtla Soul」「Here Comes the Taxman」
5月20日~5月24日
「Easy Come, Easy Go!」 「BATTLEBOX」「ARIGATO」

凱旋公演当日

いよいよ凱旋公演当日。豊中市立文化芸術センター大ホールでの松本さんの公演を前に、早朝から物販の開始を待つファンの皆さんで長い待機列が。

そんな中、隣の中ホール(アクア文化ホール)では、高校生による松本さんへの恩返しライブ「春の高校生軽音楽フェスティバル」と、普段市役所に展示している松本さんゆかりの品(手形や色紙など)の出張展示や、「B’z松本さんに憧れてギターを始めたマチカネくん」ピックストラップの配布などを行いました。

展示については、私たちの予想をはるかに越え、2日間で約2,000人ものファンの皆さんにご来場いただきました。多めに用意したはずのマチカネくんピックも夕方には無くなるほどでした。

(※ピックストラップについては、インターネット上で高額で取引されている事例が見受けられます。くれぐれもご注意ください)

温かいファンの皆さん

展示コーナーも待機列ができる時間帯があり、ファンの皆さんにはお待たせしてしまう場面もありました。しかし、そのような中でも、

  • なかなか見る機会がなかった展示を、今日のために出張展示してくれて、とても感謝しています。

  • 手形に触れると、憧れの松本さんに近づけた気持ちになれて嬉しいです。

  • 市をあげて松本さんを応援してくれていて、私たちもとても嬉しくなりました。

など、お待ちいただいている状況にもかかわらず、たくさんの温かい感謝の言葉をいただきました。ご協力いただき誠にありがとうございました。

松本さんへの恩返しライブを開催!

この軽音楽フェスティバルは、豊中市内の高校の軽音楽部が集まって、市民の皆さんにライブをお楽しみいただくコンサートで、例年秋に開催しています。今回、松本さんの凱旋公演を音楽で応援したいという高校生たちの思いから、「春の高校生軽音楽フェスティバル」と銘打って、感謝の気持ちを込めて開催したものです。
学校の中間試験直後の開催で、皆さん練習時間もあまりとれなかったとのことでしたが、この日のためにしっかりと準備をしてきてくれました。

1日目の出演者の皆さん
2日目の出演者の皆さん

当日の演奏では、ベースアンプやギターアンプなど、松本さんからの寄付で購入した機材を持ちよって演奏を行いました。
出演する高校は、豊中市内にある7校の軽音楽部と、今回特別出演してくれた箕面自由学園のチアリーダー部GOLDEN BEARS(ゴールデンベアーズ)の皆さん。
ゴールデンベアーズの皆さんは、フェスティバルのオープニングで圧巻の演技を披露してくれたのをはじめ、両日ともに、松本さんのライブ開演を待つファンの皆さんに向けてもパフォーマンスで場を和ませてくれました。

ファンの皆さんとの記念撮影

1日目は、刀根山高校、千里青雲高校、履正社高校、梅花高校、桜塚高校の皆さん。2日目は、大商学園高校、豊島高校、桜塚高校の皆さん。それぞれの学校ごとに個性のあるバンドが集合。プロ顔負けの素晴らしい演奏を披露してくれました。

出演してくれた高校生の声

高校生軽音楽フェスティバルは、普段あまり演奏を披露する機会のない高校生たちに活躍の場を、という思いで平成24年(2012年)から開催しており、松本さんからいただいた寄付も一部活用しています。

今回は、桜塚高校の桜塚Komachi Angelの皆さんに意気込みを聞いてみました。
桜塚 Komachi Angelは、平成30年3月の松本さんからの寄付による楽器の贈呈式の際に初代が誕生し、現在6代目。当時の贈呈式ライブで歌った「愛のバクダン」を今も歌い継いでくれています。

桜塚 Komachi Angelの皆さん

松本さんには、私たちの先輩の時代から、たくさんの楽器や機材を通して活動を支えてもらってきました。
機材は、毎日の練習に活用させていただいています。
今日は、この隣の会場から松本さんに向けて、これまでの感謝の気持ちを込めて応援したいです!

と松本さんへの熱い感謝の気持ちとともに、2日間素晴らしい演奏を披露してくれました。

2番の歌詞はもちろん「TOYONAKA VOICE!」

そんな頑張る高校生たちに、松本さんからサプライズプレゼントが。フェスティバル開催に対するお花と、なんと豚まん。

松本さんから高校生へのお花

高校生たちも大喜びで美味しそうに食べていました。
松本さんARIGATO!!

高校生たちの感謝のメッセージを松本さんへ

アクア文化ホールで、トリの「愛のバクダン」が大盛り上がりで終演し、いよいよ松本さんの公演の時間が迫ってきました。文化芸術センターの周辺はライブ前特有のワクワクドキドキの雰囲気で溢れています。

開演前の合間をぬって、軽音楽部の皆さんからいただいた寄せ書きを松本さんにお届けしました。
合わせて、リニューアルしたマチカネくん人形をお渡ししたところ、楽屋には以前にお贈りしたマチカネくん人形の姿が。今回の公演に同行させてくださっていました。
松本さんからは、市民の皆さんに向けたメッセージ色紙をいただきましたので、皆さんに見ていただけるような形で、今後展示したいと思います。

Tak With Toyonakaに込めた想い

私は残念ながらチケットが当たらず会場には入れませんでしたが、2日目の配信をツアーTシャツとツアートラックとともに、会場の中にいる気分で楽しみました。

公演では、松本さんが発する言葉の端々に、温かい人柄と、音楽を愛する想いが溢れていました。
また、冒頭の「帰ってきたで!」という言葉や、豊中市をホームタウンと呼んでいただくなど、市としても私個人としても感無量です。
市が公式Xなどで松本さんのことを発信する際に使っているハッシュタグ「Tak With Toyonaka」は、B'zファンクラブ会報誌be with!から(勝手に)オマージュして、名誉市民就任を広報誌でお知らせする際に使用したのが始まりです。以降、さまざまな場所で使用させていただいています。

「松本さんとともに豊中」
これからも、名誉市民松本孝弘さんを、市を挙げて応援していきたいと思います。