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子どもたちの夢を応援する人

豊中に住み、働き、学び、活動する人々には、素敵にかっこよく生きている人たちがたくさんいます。豊中市公式noteで連載を開始した、豊中でいきいきと活動している人にスポットをあてたインタビューシリーズ。彼らが語る「豊中で豊かに生きる力」をヒントに、読者の皆さんご自身の「生きる力の種」を見つけてほしいと願っています。連載第7回は、音楽フェス「ROCKS FORCHILE(ロックスフォーチル:略してロッチル)」を主催する株式会社RFCの代表取締役・伊吹美里さん(42歳)です。

INTERVIEW FILE_7
「がんばることは恥ずかしいこと」という幼少期のトラウマを乗り越えた伊吹美里さん

決して自分自身を前面に出すことなく、バックヤードで誰かを支え、寄り添い、応援することで大きな成果を上げている人がいます。一流のアーティストと共創共演することで子どもたちの未来をつくる音楽フェス「ロッチル」を主催する伊吹さんは、まさにその一人。子どもたちの夢の伴走者である伊吹さんが、この夏、大人のためのイベントBARを始めました。蛍池駅前にある「THE HuB」という名前のお洒落なお店。大人の隠れ家のような雰囲気でありながら、明るく開放的な店内で伊吹さんにお話をうかがってきました。


大人がやりたいことを実現できる場

――このTHE HuBについて教えてください

THE HuBは「主人公として生きる人と、まちを楽しむ人と、人と人、人と場所、人とまちをつなぐ」をコンセプトに、2024年8月24日にオープンしました。「月1日からやりたいことを自由に実現できる場所」として、この空間をオーナーとして利用できるシステムです。キャッチフレーズは「酒と学びとつながりと」。

お洒落なTHE HuBの入り口

――「月1日オーナー」とは、おもしろいシステムです

夢や目標があって何かやりたいと思っている人はたくさんいるのに、「場所がない」「機会がない」「お金がない」という3つの壁が立ちはだかって躊躇したり、断念していることが多いと感じていました。この3つの壁を取り払い、みんなが自分の未来にワクワクする環境を創ることが、私の会社であるRFCの理念。THE HuBは、その理念を大人のために具現化した場所なんです。

――ロッチルで掲げる「子どもの未来を応援したい」というメッセージと繋がっていますね

おっしゃる通りです。先日、豊中市のSDGsの取り組みの一環で、豊中市立の中学校でSDGs×キャリア教育の授業をさせていただき、生徒たちに「仕事ってどんなイメージ?」と聞いたら、「大変」「しんどい」「つらい」「嫌だ」というネガティブな意見ばかりで衝撃を受けました。「なぜ?」と聞くと、「お父さん、お母さんがしんどそうだから」と。大人が楽しく生きていないことが原因だと感じました。私自身、コロナ禍以降、大人がやりたいことを実現できていない状況は子どもたちにとって罪深いことだと考えるようになりました。大人を解放し、やりたいことを楽しめるようにすることが、子どもの未来に繋がる。そう信じてこのTHE HuBを立ち上げました。

――よくあるレンタルスペースとは違うのですか

単なる「箱貸し」ではなく、イベントBARとして打ち出しています。やりたいことをディレクションするのがRFCの役割であり強みです。例えば、「昔、歌手になりたかった」という方が相談に来られて、私が主催する音楽フェス「ロッチル」やRFCの事業の話をしたら共感してくださって。「X JAPANが好きで、今からアーティストになってみんなでフェスをやりたい」という夢を語ってくださったんです。そこで、「THE HuBを使って仲間集めから始めてみたら?」と提案しました。結果、ここで絶望を言い合うことで希望に変える「絶望自慢BAR」が始まり、30代、40代で「今から音楽を楽しみたい」「今からアーティストを目指したい」という人たちが集まって、それぞれの絶望自慢話で盛り上がっているんです。

――伊吹さんは相談者の伴走者。夢を応援する存在ですね

まさにそうです。コンサルタントのように処方箋をつくって「こうしてください」というのではありません。あくまでもその人のやりたいことを応援し、必要に応じて私が持っているツールを提供する。それがTHE HuBのコンセプトです。実は、RFCのメイン事業は企業への伴走支援なので、THE HuBのコンセプトとも合致しているんです。

「私はすべての方々の伴走者です」

――月1日オーナー、空きはまだありますか?

まだ試験運用中なので空いてます。知り合いが知り合いを呼んで、徐々に広がってきている感じですね。利用時間は平日の18時~24時。土日は10時~24時もOK。着席なら20名、着席なしの場合は30名まで入れます。日中の時間帯はコワーキングスペースとしての利用も促進していきたいと考えていて、いろんな人が集まってくる「やりたいこと相談場」みたいになるといいなと思っています。

――どんなコンテンツが増えることが理想ですか?

コンテンツへの期待というよりは、人同士のつながりへの期待ですね。何かをやりたい人が相談に来てくれて、私が「こうしたらいいんじゃない?」と話をすると、その人の周りの人たちのコミュニティーがここに来てくれるようになる。その中の違う人が今度は相談し始める。そうやって「つながれる場」として機能することで、人と人だけではなく、コミュニティーとコミュニティーがじんわりと混じっていく。名前のとおり、本当にハブになればいいなと思っています。絶望自慢に来た人が、「絵本BAR」に興味を持って参加するようになり、さらには「お習字BAR」にも顔を出す、みたいなことが起きているんですよ。個々の小さな円がちょっとずつ大きくなっていくのが理想ですね。

自分は何のために働いているのか

――伊吹さんのこれまでのキャリアについてお聞かせください。大学卒業後はIT企業に就職されたそうですね

建設・不動産業者向けのWEB広告や集客を担当する営業として、数年で拠点長を任されるまでになりました。その後、結婚を機に大阪に戻り、化粧品会社に転職しました。

――化粧品会社ではどのようなお仕事を?

商品企画や販促、兼務で営業なども担当していました。仕事に邁進する中で子どもが生まれ、激務と育児の両立に悩みました。自分の睡眠時間を削ってまで働く日々の中で、「自分の命を削ってまで、化粧品の仕事がしたかったのだろうか」「自分は何のために働いているのだろう」と自問自答するようになったんです。

――そんな時に、RFCとの出会いがあったんですね

はい。新卒で入社したIT企業時代の元上司から、新会社RFCの立ち上げを手伝わないかと声をかけていただいたんです。

――どのような会社だったのですか?

建設業の会社の子会社として、ロッチル事業を行うために設立された会社です。親会社の経営理念は「エネルギー×エンターテインメント×エデュケーションで子どもの未来のための持続可能な社会をつくる」というもので、エネルギー事業を展開していました。

――「エネルギー」と「エンターテインメント」と「エデュケーション」。興味深い組み合わせですね

そうですね。親会社は、太陽光などの再生可能エネルギーだけで電力を賄う大型音楽イベントに太陽光パネルや電力提供をしていたんです。その経験から、エネルギーとエンターテインメントの融合、さらにエデュケーションの要素を加えた事業が始まりました。

「ちょっと手伝って」という軽い誘いだったのに……

――それが、ロッチルの発想につながったのですね

まさにその通りです。大規模な音楽フェスは地方で開催されることが多いので、親子で参加するのは大変です。都心で誰もが気軽に参加できるスタイルにできないか、というのがロッチルの出発点でした。

――伊吹さんは、その理念に共感されたのですね

はい。化粧品会社で大量生産・大量廃棄の現状を目の当たりにし、やるせない気持ちでいました。また、仕事と育児の両立に悩み、自分のやりたいことを見失っていた時期でもありました。RFCの「持続可能な社会をつくる」という理念と、子どもたちの未来のために何かしたいという私の思いが合致したんです。

――入社当初からロッチル事業の責任者だったのですか?

いいえ、最初は立ち上げの管理業務がメインでした。2017年にZepp Osaka Baysideで開催された第1回ロッチルでは、楽器に触れるワークショップのブースを設け、翌年から事業責任者として本格的に関わるようになり、2018年は服部緑地野外音楽堂で、2019年は同会場で2daysで開催しました。親会社の収益でRFCのロッチル事業を成立させていたのですが、当初は社会貢献が目的だったのでRFC自体は単独ではほぼ赤字でした。ただ、3年くらいで回収できる道筋は描けていて、2017年、2018年、2019年とロッチル事業の経営状況はいい感じで改善していたんですよ。

――順調に規模を拡大していたんですね

おかげさまで参加者も増えていました。そんな矢先、親会社の経営が悪化し、ロッチル事業からの撤退が決まったんです。

――そこで、伊吹さんが事業を継承することを決意されたのですね

「ロッチルを続けたい」という思いと、「今だからこそできることがある」という確信がありました。不安もありましたが、「きっと私でもできる」という気持ちの方が強かったですね。

――事業継承後は順調だったのですか?

前年よりも大きく開催規模を拡大することにし、2020年5月に豊島公園で開催することを発表した直後でした。新型コロナによるパンデミックが襲いました。まさに青天の霹靂。緊急事態宣言が発令され、アーティストの活動も停止している状況で、やむなくこの年の開催を11月に延期することを決断しました。

「経営者として決断を迫られていました」

――大きな決断を迫られたのですね

この回から、主催者として、開催の可否、アーティストの参加、そして経営の責任は全て私一人にかかっていました。元上司から「ちょっと手伝ってほしい」と軽く声をかけていただいて関わり始めた私が、ここに来て社長となり、人生で初めて大きな融資を受ける必要があり、相当悩みました。

――想像を絶する覚悟だったと思います

結局、11月の開催に向けて、経営者として人生初の大きな融資を受けました。その時に「なぜ私はこんなにこの事業をやりたいのか?」と自問自答することになりました。そして「私はやりたいことがなかった人生を送ってきた」という気づきと「なぜこの事業に駆り立てられるのか?」という問いへのさらなる深掘りが始まりました。

自分の夢を語ったら、親に笑われてしまった

――その問いの答えは見つかりましたか?

私のキャリアは「お金」と「承認欲求」だけで仕事をしてきたことに気づき、やりたかったことに蓋をして生きてきてしまったことに愕然としたのです。子どもの頃に「歌手になりたい」という夢があって、ある日、親に「歌手になりたい」と話したら「その顔で?無理、無理」と笑われ、私はそのことが死ぬほど恥ずかしかったのです。親は軽い気持ちで「無理」と言っただけだったのだと思いますが、子どもの私には相当ショックでした。「自分のやりたいことを他の人に言ったら、こんなにバカにされる、笑われる」というのがトラウマのように自分の中に残ってしまった。がんばることは恥ずかしいことだ、という考え方のまま大人になった私は、やりたいことを言えないだけではなく、ねじり曲がって「がんばっている姿を見せたくないけれど、仕事の結果は残していますよねと認めてほしい」というようなキャリアの積み重ねになってしまったんだなと悟りました。

「自分の夢を親に語って、笑われました」

――親のたった一言がそこまで影響するのですね

ずっとやりたかったことに蓋をして生きてきたということですよね。それをパカっと外したら、子どもたちがアーティストと一緒にステージの上で演奏し躍っているということに、私はこんなにまで心を打たれるんだという確信に繋がったんですね。ロッチルは自分が継承するんだという直感的な気持ちが、実は自分の原体験につながっていたんだなとわかりました。

――伊吹さんは経営判断の覚悟を決めた時、本当の自分自身に気づいたのですね

言語化できないまま、身体が先に動いていたのだと思います。自宅で一人、お酒を飲みながら、私はなぜロッチルをこんなにやりたいのか「なぜ?なぜ?なぜ?」と自問自答を繰り返しました。なぜの回答である、夢を笑われたという原体験にたどり着いた時、大号泣していました。俗に言うインナーチャイルドが号泣しているかのようでした。飲み過ぎて、吐きながら床で寝てしまい、翌朝夫に「死んでる!?」と驚かれたほどです(笑)。あの悪酔いも、大事なプロセスだったと思っています。

子どもの夢を応援しよう

――その気づきがあったからこそ、他の人にも語れるようになっていった

はい。だからこそ、未来を担う子どもたちには同じ思いをさせたくありません。ステージのエンターテインメントの力で、大人たちに「子どもの夢を応援しよう」と伝えたい。アーティストと子どもたちが一緒に創造する力は、本当に素晴らしいものです。子どもの頃、歌手を目指していた私は、親に笑われたことで夢を諦めてしまいました。もし、憧れの人を近くで見ていたら、「私はこの人のようになりたい」と希望を抱くこともできて、私の人生は変わっていたかもしれません。だからこそ、一流にこだわったフェスをやりたい。子どもたちには、一流アーティストと一緒にステージに立つ、バックダンサーを務める、セッションするといった経験を通して、夢を持ち続けてほしいと思っています。ロッチルでは、今までに一青窈さんとの共演や、今年は水曜日のカンパネラのバックダンサーになれる企画など、様々な一流に触れる機会を提供しています。

ROCKS FORCHILEで、矢井田瞳さんのバックダンサーとして躍る子どもたち

――演じる側以外に能力を発揮する子どももいるのですか?

はい。子どもたちにロッチルの企画主旨を説明した上で、アーティスト、お客さん、スタッフが喜ぶような企画を考えるという、子ども実行委員もいます。そして子ども新聞記者として、自分たちでアーティストのことを調べて新聞を作ります。その新聞を当日来場者全員に配ったうえで、調べたアーティストに当日インタビュー取材ができるという企画です。子どもたちが一流の人たちにどんどん触れる体験や、本物のフェスにスタッフとして関われる体験によって、複合的に子どもたちを絡める音楽フェスに仕上がっています。

――協賛企業も多数いらっしゃいますね

そこはRFCの「企業の伴走支援」の本質ですね。このロッチルのコンテンツを使って、企業の課題解決をするのが協賛のメリットなんです。ブース出展なり、ステージの冠提供なり、何かしらの方法で参加していただいていますが、うちは単なるイベント会社でもないし、広告会社でもありませんから、企業さんにとってみれば最もRFCを評価していただけているポイントかもしれません。

――子どもたちにとっての成果はどんなふうに出ていますか

一番の結果って、去年参加した子がまた参加してくれるっていうのが答えだと思っています。企業さんがまた協賛してくれる、というのも成果の表れですね。子ども実行委員も、ダンスオーディションも、リピーター率がとても高いんです。あとは、参加した子どもたちの中から、将来本当に有名なアーティストになる子が出てくれたり、ロッチルの経験があったからこんな仕事に就いたんですよという子が出てくれたりするといいなと思いますね。ちなみに、子ども実行委員のファシリテーターは大学生や高校生がやってくれています。SNSで「何かおもしろいことをしたい人!集まれ!」と声をかけると、呼びかけに応えて集まってくれるんです。フェスが終わると、解散(笑)。翌年、またSNSで発信すると、口ではしんどいといいながらも笑顔で集まってきてくれるんです。

――まさに、伊吹さんがハブの機能を果たしているのですね。ロッチルの来場者はどのくらいなのですか?

去年から開催地をひらかたパークに移しているのですが、1万7600人でした。今年もひらかたパークで開催します。11月30日(土)と12月1日(日)の2Daysでの開催です。

――伊吹さん、豊中を離れてしまったんですか(笑)

ロッチルは豊中で育ち、多くの方々に支えられてきました。いつか本物のテーマパークで開催したいという思いがあり、今はひらかたパークで開催していますが、豊中との繋がりはずっと大切にしています。だから今夏立ち上げたTHE HuBも、豊中と関わってきたからこそ蛍池に拠点を構えたんですよ。

――豊中子どもSDGs新聞についても教えてください

ロッチルで子どもたちが新聞を作る「子ども新聞記者体験」がきっかけで始まりました。2019年から続くこの企画では、子どもたちが作成した新聞をアーティストがSNSにアップしてくれたり、来場者の方々にも好評です。実は、この企画に応募する子どもたちは、最初はアーティストに興味がない場合が多いんです(笑)。お母さんがファンで応募させられた、というケースも多い。でも、インターネットやYouTubeで調べ、新聞を作成し、当日アーティストに取材する過程を経ることで、子どもたちは間違いなくそのアーティストのファンになっています。これがきっかけで、「親子でライブに行くようになりました」という声も多数いただいています。子どもたちは取材を通して、文章力や表現力を磨くだけでなく、対象者を好きになり、大人や企業のことを深く知る貴重な経験を得られます。この経験を活かして、豊中のSDGsの課題や、市役所や企業の取り組みを子どもたちの視点で発信する「豊中子どもSDGs新聞」を2022年から作成しています。読売新聞のプロの記者から指導を受け、職業体験も兼ねたこの活動は、豊中市の魅力アップ助成金にも採択されています。

取材をする子ども新聞記者のみなさん

蛍池をブロードウェイにする

――THE HuBを通して、蛍池を活性化したいという思いもあるんですね

THE HuBがある蛍池の活性化に本気で取り組みたいですね。阪急電車とモノレールの乗り換え地点ですが、わざわざ蛍池まで来たくなるようなまち全体の仕掛けですよね。例えばまち全体が劇場になってしまうという没入型の謎解きイベントなんておもしろそうじゃないですか。この豊中市公式noteのインタビュー第1回にも登場している大隅直人さんが「豊中をシリコンバレーにする」って言ってたから、私は「蛍池駅をブロードウェイにします」ですかね(笑)。年に1日や2日、一時的に大きな打ち上げ花火を上げるというのではなく、じわじわと継続してできるものが今一番必要なんじゃないかと思っています。

――ロッチルとRFCの今後の展望を教えてください

ロッチルはひらかたパークでの認知度を高め、全国各地で開催されるようなフェスに成長させたいです。また、「その一日は全国ロッチルの日」のようなイベントで地域創生にも貢献したいと思っています。今は地域外から訪れる関係人口が1000人までいっているのですが、これが5000人を超えるような規模になるといいですね。これが結局「地域創生」につながっていくわけですよね。規模的には、大手のイベンターはやらないけど、かといって地域の人たちにはノウハウがなくて事業として成立できないと思っているくらいのもの。誰かのトップダウンで行うのではなく、地元の人々のボトムアップで実現できるような協業を仕掛けられないかなと考えています。

RFCの展望は、大人のワクワクを応援する立場であり続けることです。大半の大人って会社員として働いていますよね。そんな企業の従業員がもっとワクワクして働ける社会をつくって、企業も成長するということにもっとコミットしていきたいですね。子どもたちが「大人になりたい」と思える社会の創出がRFCの使命だと思っています。特に中小企業のほとんどがちょっと魅せ方がもったいないな、と感じています。会社のブランディングがもっとおもしろかったり、斬新だったり、カッコよかったら、従業員はこの会社で働けてうれしいと思えたり、この会社に入りたいと思うはずなんですよ。中小企業は、1つ2つはめっちゃおもしろいポイントや魅力的な強みを持っているけど、自社では気づいていないことが多々あります。そんな企業に対して、おもしろブランディング伴走事業とか、おもしろ戦略パートナーのような感じでRFCを売り出していこうと思います。

「働く大人がワクワクできる社会をつくりたい」

――最後に、伊吹さんのメッセージをお願いします

子どもたちの夢を応援し、大人たちがやりたいことを実現できる社会を目指しています。THE HuBやロッチルを通して、人と人が繋がり、地域が活性化していく。そんな未来を創造していきたいです。そして、私自身の経験から、やりたいことを諦めないでほしいと伝えたい。夢を持つことは素晴らしいことで、その夢を叶えるために挑戦し続けることが大切です。ぜひ、今年もロッチルに足をお運びください。そして、THE HuBにもお越しくださるとうれしいです。

――本日は貴重なお話をありがとうございました

「ぜひTHE HuBに遊びに来てください」

株式会社RFC 代表取締役
伊吹美里さん

株式会社RFC公式サイト
https://www.rfc-inc.co.jp/

ROCKS FOR CHILE 2024
●11月30日(土)10時~18時
出演アーティスト
▶メインステージ/Ovall、ガガガSP、DB芸人、(O.A)清水久美子
▶ストリートステージ/ELVA、清水久美子、蒼ひより、谷口智則、莉奈
●12月1日(日)10時~18時
出演アーティスト
▶メインステージ/奇妙礼太郎、水曜日のカンパネラ、曽我部恵一、ミラクルひかる、(O.A)Draw4 & TERU
▶ストリートステージ/GROOVE CONNECT/チャー絆/tenoto/Patrick’s/HEADLAMP
会場:ひらかたパーク
※入場にはひらかたパーク入園券が必要です
ロッチル公式サイト
https://rocksforchile.com/

THE HuB
住所:豊中市蛍池東町1-2-9 辻井ビル2階
電話:06-6170-1050

【取材後記】
人生には、土壇場で「覚悟」を決めなければならない瞬間が訪れます。そんな時こそ、否が応でも自分自身と向き合わなければならないのでしょう。伊吹さんのお話をお聞きしながら、「見たくない」「触れたくない」と蓋をして生きてきた自分自身の過去にも、改めて目を向ける必要性を感じました。

過去のトラウマを乗り越え、あるいは受け止め、そして「人のために生きる」という選択をした伊吹さんの強さ、優しさに感銘を受けました。それはきっと、過去の出来事を真正面から見つめ、自分自身を深く理解したからこそ得られた強さなのだと思います。

夢を叶えること、誰かのために生きること。それは、簡単なことではありません。それでも、伊吹さんのように、自分の経験を活かして子どもたちの未来を応援し、地域を活性化させようとする人がいる。その事実に、私は大きな希望を感じました。

次回のインタビューもどうぞお楽しみに。皆さんの日常にささやかな刺激とインスピレーションをお届けしていきますね。なお、このインタビュー記事は豊中市の情報発信を共に推進する外部人材として、たねとしおが担当しています。

【取材・文】たねとしお/明治大学文学部を卒業後、株式会社リクルートに入社。関西支社勤務時代には曽根に在住。リクルート卒業後は「男の隠れ家」出版局長を経て、現在は株式会社案の代表取締役社長。東京と京都を拠点に全国各地を取材で駆け回る。2024年3月立命館大学大学院経営管理研究科(MBA)を修了。学びのエバンジェリストとして、現在も京都大学で学びを継続しながら社会人のリスキリングを広める活動にも勤しんでいる。ゆめのたね放送局オレンジチャンネル日曜朝7時30分~「社会人大学院へ行こう」番組パーソナリティとしても活躍中。


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