関西初!習い事の送迎をサポート!こども専用乗り合いタクシー始動
こんにちは!
豊中市が「子育てしやすさNO.1」をめざして様々な取り組みを進めていることは、いろいろなところでお話させていただいています。
今回のnoteでは「子育てに対する負担感」を軽減するための取り組みの一つである、「子どもの習い事送迎サービス」についてご紹介します。
習い事が親の負担に?
子どもの習い事送迎が、なぜ子育てに対する負担感をやわらげることにつながるのか。
豊中市では9月に、保護者向けに子育ての負担感に関するアンケートを実施しました。
以下がアンケート調査の結果です。(※上位3つを抜粋)
◎「子育て中にあなたが直面している主な課題は何ですか」(複数回答可)
「自分の時間が取れない」…70%
「家事の負担が大きい」…51.7%
「こどもの習い事やクラブ等の送迎対応の負担が大きい」…35.6%
◎「代行サービスがあれば使ってみたい家事・育児は何ですか」(複数回答可)
「子どもの送り迎え」…46.1%
「料理」…42.8%
「掃除」…42.2%
この結果から、子育て中の保護者が負担に感じていることは、「子育てや家事に追われ自分の時間が取れないこと」、そして、「子どもの習い事などの送迎対応に負担感を感じている」ことがわかりました。
そこで豊中市では、アンケート調査の結果を受け、保護者自身の時間的制約をやわらげるために、子どもの習い事に関する送迎サービス「子ども専用乗り合いタクシー」の検討を始めました。
子ども専用乗り合いタクシーのプレ運行開始
子どもの習い事に関する「子ども専用乗り合いタクシー」は、相乗りタクシー送迎サービスを行う、hab株式会社からの提案を受け、阪急タクシー株式会社の協力のもと、実証事業を開始しました。
これは、平日の学校終わりなどに、習い事施設と自宅等希望する場所との間の送迎を想定したサービスです。
本格導入する前に、課題点などを確認するための実証実験を行うこととし、10月には実証実験前のプレ運行を実施しました。
プレ運行では、豊中市と包括連携協定を結んでいるガンバ大阪の協力を得て、市内にある服部緑地で行われるサッカー教室への送迎を行いました。
プレ運行終了後のアンケートでは、満足度が高いという結果となりました。
また利用者からは、送迎サービスの利用により「余裕をもって家事に取り組めた」「子どもとの時間に充てることができた」という声をいただきました。
実証実験に密着!
プレ運行で大きな課題がなかったことから、実証実験に向け、10月30日から11月15日の期間でモニターを募集しました。
定員15組に対し50組の応募があったため、急遽定員枠を21組に拡大。保護者からの期待の高さが伺えました。
サービスの利用方法は、まず、利用者が事前にアプリで希望の乗降場所と日時を登録し、その情報をもとに、AIが停留所・運行ルート・乗車時刻を決定し、利用者に通知します。
利用者は、「乗合タクシー」の停留所から乗車(相乗り)して習い事教室へ。帰りも習い事教室から停留所へ送り届けます。
さらに、子どもの安全にも配慮し、タクシー乗降時などには保護者にメッセージ通知を行い、アプリを利用すればタクシーの現在地を確認することができます。今回は実証実験のため、hab社の武井さんが同乗しました。
12月2日 実証実験開始
12月2日の利用は全部で3件。当日の習い事は、サッカーが1件、スイミングが2件でした。
今回は、スイミングに通うため、自宅から千里中央のSENRITOよみうりに向かう、小学一年生のえいじくんを取材しました。
17時00分
予定時刻になると、指定された場所にタクシーがやってきました。
最初は恐る恐るのえいじくん。タクシーに乗り込み、習い事のスイミングに出発します。
17時15分
時間通りにスイミング教室のあるSENRITOよみうりに到着しました。
19時00分
スイミング教室も無事終わり、えいじくんを乗せたタクシーが指定の場所に戻ってきました。
少しお疲れモードのえいじくんに感想を聞いてみると、「怖くはなかった」「一緒に乗ってくれる人がいて楽しかった」とにっこりと話してくれました。
利用者の声
今回、利用いただいた保護者にお話を聞いてみました
___このサービスを使ってみてどうですか?
プールの他にも習い事をしていますが、プールは少し遠いこともあって、一人で行くのは今日が初めてでした。
タクシーに一人で乗るのも初めてなので、ちゃんと乗っていられるかなと気になりましたが、アプリにメッセージが来て、今どこにいるのかがわかるのがよかったです。タクシーという部分にも安心感がありました。
___普段の送り迎えはどうですか?
大変ですね。送り迎えをするとなると、下の子も小さいので一緒に連れていかないといけないですし。家事も進まないので、親にお願いすることもあります。
___この時間を何に充てられましたか?
今日は家事をしていました。下の子どもがまだ小さいので、お風呂に入れたり、ご飯を作ったり。子どもを連れて送り迎えすると、どうしても時間が取れないので。とても助かりました。
___このサービスを今後も使ってみたいですか?
金額にもよりますが、できれば使いたいです。今は育児休業中ですが、仕事に復帰すると、なかなか子どもの習い事の送り迎えまで手が回らないかもしれません。
仕事に復帰したあと、子どもの習い事を続けさせてあげられるのかなという不安はあります。
他の利用者にもお話を聞いてみました
・送迎は、いつも3人の保護者で交代で行っています。誰も都合が付かなかったら、子どもたちに習い事を休んでもらうしかない。送迎サービスという選択肢があるだけで心強いです。
・今日は、送迎サービスを利用している間、自宅で下の子どもと粘土遊びをしていました。習い事の送迎をしているときは、下の子に家でお留守番してもらいながら、タブレットなどで一人学習したりして過ごしてもらっているので、一緒に過ごす時間にあてられてよかったです。
・アプリでタクシーの乗車状況なども確認でき、メッセージで状況を送ってくれるので良かったです。
・ジュニアシートが用意されており、シートベルトもちゃんとしてくれていたのを見て安心しました。
実際に利用者の声を聞くと、好意的なコメントが多くありました。
特に送迎時間については、私たちが想定していたよりも負担を感じている保護者が多く、習い事を受けさせたくとも送迎のために諦めざるを得ない保護者もおられることがわかりました。
事業者の思い
本日帯同したhab株式会社の武井さんに、今回の事業にかける思いを伺いました
hab株式会社は「誰もがあきらめない地域社会を創る」をビジョンに掲げています。子どもの移動課題は、親の就労機会、女性の社会進出、子どもの体験機会の損失など、多くのステークホルダーに影響を与える重要な問題です。
私たちは子ども専用の相乗りタクシーを活用し、地域共創を通じて、課題解決に取り組んでいます。
関西進出の第一歩となる、豊中市試験運行の初日を終え、緊張していたお子様が帰りには笑顔で手を振っていただいたり、保護者様からも期待の声をいただいたりしました。
これを励みに、豊中市での本格導入に向け、さらなる努力を重ねてまいります。
豊中市の子育てしやすさNO.1への挑戦は始まったばかり!
いかがでしたでしょうか。
習い事の送迎にかかる負担を軽減するための、子どもの習い事送迎サービスについてご紹介しました。
今回は習い事に焦点を当てましたが、子育てにかかる負担は色々なところで発生しています。そして、その負担は人それぞれでもあります。
豊中市では、保護者の子育てに対する不安や負担を軽減することで、保護者が時間的、精神的ゆとりをもって子どもに向き合えるようにしたい。
空いた時間をもっと子どもと触れ合う時間に使ってもらいたい。
そういった思いから、子育てを社会全体で行う、「子育ての社会化」を進めています。今回の送迎サービスもその中の取り組みの一つです。
すべては子どもたちのため。「こどもまんなか」社会の実現こそが、豊中市のめざすところです。
子育てしやすさNO.1への挑戦はまだ始まったばかり。
これからの豊中市の「子育てしやすさNO.1」にこうご期待ください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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